大阪市での民泊の現状について(最新情報)
― 特区民泊が2026年5月29日で新規受付終了へ。5月以降の民泊戦略と注意点 ―
大阪市は、国家戦略特別区域制度を活用した「特区民泊(国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業)」について、令和8年5月29日(金)をもって新規受付を終了することを公式に発表しています。
詳しくは大阪市の公式ページをご覧ください:
👉 大阪市 国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(特区民泊)の新規受付終了について
この決定により、2026年6月以降は大阪市で特区民泊として新規参入することができなくなります。認定済みの施設については従来どおり営業可能ですが、居室追加・床面積増加等の変更申請も5月29日で終了しています。
なお、特区民泊の新規受付は2026年5月29日まで継続されています。
つまり、現時点ではまだ申請が可能であり、条件を満たす物件であれば、特区民泊としての認定を受けることができます。
ただし、受付終了まで残された期間は約半年しかなく、
- 物件調査
- 用途地域・建築基準の確認
- 消防協議
- 申請書類の作成・提出
までを考えると、決して余裕のあるスケジュールとは言えません。
「特区民泊を前提に民泊を始めたい」
「すでに物件候補があり、制度適合性を確認したい」
という方は、できるだけ早い段階で専門家へ相談されることを強くおすすめします。
当事務所では、
- 特区民泊が本当に申請可能な物件かどうかの事前調査
- 受付終了までに間に合うかのスケジュール判断まで含めて、現実的な選択肢をご提案しています。
「もう間に合わないかもしれない」と諦める前に、
まずは一度ご相談ください。今からでも対応可能なケースは、実際にまだ多く存在しています。
この記事では、大阪市における民泊の最新の現状を、制度別に整理しながら、これから民泊を検討する方が取るべき正しい方向性について解説します。
大阪市の民泊はいま大きな転換期にある
大阪市は全国でも有数の民泊エリアとして発展してきました。しかし現在は、
・特区民泊の受付停止
・住民トラブル対策の強化
・建築基準や消防基準の厳格化
などにより、「誰でも簡単に民泊ができる時代」は終わったといえます。
むしろ今は、「事業として成立するか」「許可が取れる物件なのか」を最初に見極める必要があるフェーズに入っています。安易な物件購入や賃貸契約は、後から取り返しがつかなくなるケースも少なくありません。
大阪市の民泊制度は大きく3つに分かれる
大阪市で民泊を行う方法は、大きく次の3つに分かれます。
特区民泊とは
国家戦略特区制度を利用した宿泊制度で、これまで大阪市の民泊の中心でした。しかし現在は新規受付が停止予定となっており、新たに特区民泊を始めることは困難な状況になりつつあります。
住宅宿泊事業(民泊新法)とは
いわゆる民泊新法による制度で、年間180日まで宿泊営業が可能です。比較的始めやすい制度ですが、収益性は限定的で、管理体制や届出後の運営義務も多く、事業として拡大させるには不向きです。
旅館業(簡易宿所)とは
最も本格的な宿泊事業制度で、営業日数の制限がありません。
消防設備や建築基準は厳しいですが、事業として安定した運営が可能で、今後の大阪市民泊の主流はここに集約していくと考えています。
特区民泊の受付停止がもたらした現実
現場で強く感じるのは、「特区民泊がなくなったことで、民泊は終わった」と誤解している方が多いことです。しかし実際は、民泊が終わったのではなく、「選択肢が変わった」のです。
これまでのような短期参入型ビジネスは難しくなり、
・物件選定
・事業計画
・法令対応
をしっかり作り込む事業者だけが残る時代になりました。
住宅宿泊事業は「始めやすいが続けにくい」制度
住宅宿泊事業は初期ハードルが低いため人気がありますが、180日制限の壁は非常に大きく、収益を安定させるのは簡単ではありません。
実際に相談を受ける中でも「思ったほど利益が出ない」「管理が大変」という声を多く聞きます。
副業型や試験的運用には向いていますが、本業として行うには力不足な制度です。
今後の主流は旅館業(簡易宿所)へ
私は今後の大阪市民泊は、旅館業許可を中心とした「本格宿泊事業」に移行していくと考えています。
理由は単純で、
・営業日数制限がない
・融資や法人化と相性が良い
・事業として評価されやすい
からです。
許可取得の難易度は高いですが、逆に言えば「参入障壁があるからこそ事業として成立する」とも言えます。
大阪市で民泊を始める際に必ず直面する3つの壁
用途地域・建築基準の壁
すべての場所で民泊ができるわけではありません。用途地域によっては不可能なケースも多く、建築基準法との整合性も重要です。
消防設備の壁
消防は最もトラブルになりやすいポイントです。
設備費用が想定以上にかかるケースも多く、事前確認なしで物件契約するのは非常に危険です。
近隣住民・管理体制の壁
制度上許可が取れても、住民対応ができなければ事業は長続きしません。運営体制の設計は制度以上に重要です。
これからの民泊は「物件探し」より「制度設計」が重要
私は相談者の方に必ずこう伝えています。
「先に物件を決めないでください。制度から決めましょう。」
この順番を間違えると、許可が取れない物件を掴むリスクが極めて高くなります。
行政書士に相談するべき理由
民泊は「書類作成」だけの仕事ではありません。
制度選択、役所調整、消防対応、リスク分析まで含めて設計する必要があります。
行政書士はその全体像を俯瞰できる専門家です。
私自身、多くの案件で「事前相談してもらっていれば防げた失敗」を見てきました。
だからこそ、民泊を検討した段階で専門家に相談することが、最大のコスト削減であり、最大のリスク回避になるのです。


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