行政書士が教える相続手続き完全ガイド|西淀川で失敗しない遺言・遺産整理
第3章:相続トラブルの実例とその防止策
相続は「争族」になりやすい──身近に潜むトラブルリスク
相続は家族の問題──本来、話し合いでスムーズに進めたいところですが、実際には「争族」と呼ばれるほどトラブルが頻発しています。
私が西淀川区で相談を受けたケースでも、仲の良かった兄弟姉妹が相続をきっかけに絶縁状態になってしまった例が複数あります。
相続トラブルは、決して特殊な事情だけで起こるものではありません。
「うちは大丈夫」と思っているご家庭ほど、かえって深刻な争いになることが多いのが現実です。
では、どのような場面でトラブルが起こりやすいのでしょうか?
トラブル事例① 遺言書がなかったために兄弟が対立
ある西淀川区在住の女性(80代)が亡くなり、遺言書がないまま、相続が発生しました。
相続人は、二人の息子さん。
問題は、母親と次男が同居し、長男は遠方に住んでいたという事情でした。
次男は「介護をしていた自分が多めに相続すべきだ」と主張し、長男は「法律通り半分ずつにすべきだ」と主張。
結局、話し合いがまとまらず、家庭裁判所での遺産分割調停にまで発展してしまいました。
このケースでは、もし生前に「誰に何をどう分けるか」を明記した遺言書があれば、争いを防ぐことができたでしょう。
トラブル事例② 不動産の共有名義がもたらす問題
また別のケースでは、西淀川区にあった実家の土地・建物を、三兄弟で共有名義にしてしまった例があります。
当初は仲が良かったものの、年月が経つにつれ、
- 一人は売却を希望
- 一人は住み続けたい
- 一人は無関心
と、それぞれの考えがバラバラに。
結果、売却も修繕もできず、空き家状態のまま管理責任だけがのしかかることになりました。
不動産の共有は、当初は便利に思えても、後々のトラブルの火種になることが非常に多いです。
行政書士が教える!相続トラブルを防ぐための具体策
では、こうした相続トラブルを未然に防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
行政書士の立場から、以下のような対策を強くおすすめします。
【1】遺言書を必ず作成する
自筆証書遺言、公正証書遺言いずれでも構いませんが、「誰に何を相続させるか」を明確にしておくことが最重要です。
特に不動産がある場合は、単独相続を指定することで、後のトラブルリスクを大きく減らせます。
私がサポートした西淀川区のご夫婦も、生前に公正証書遺言を作成しておいたことで、相続発生後に子どもたちが一切揉めずに済んだという実績があります。
【2】遺産分割について生前から家族と話し合う
「財産のことは亡くなってから」と思いがちですが、生前から家族で財産や希望を共有しておくことも非常に大切です。
驚かれるかもしれませんが、話し合いができている家族ほど、相続発生後もスムーズにまとまる傾向があります。
【3】専門家への事前相談を活用する
行政書士をはじめ、相続に詳しい専門家に相談することで、どこにリスクが潜んでいるかを把握し、事前に対策を立てることが可能です。
私も、ご相談を受けた際は、「将来こういうトラブルが起こりやすいですよ」という具体例を示しながらアドバイスを行っています。
まとめ:相続トラブルを防ぐカギは「備え」と「明確化」
相続は、悲しいことに家族間の信頼関係にヒビを入れるリスクも秘めています。
しかし、正しい備えをすれば、そのリスクを大幅に減らすことができます。
- 遺言書の作成
- 生前からの話し合い
- 専門家への早期相談
これらを実行するだけで、家族の絆を守りながらスムーズな相続を実現することができます。
西淀川で相続に関するお悩みがある方は、ぜひ一度、私たち行政書士にご相談ください。
「争いのない相続」を一緒に目指しましょう。
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